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認めてもらえる喜び

2021-06-28
昨年、私の誕生日に子供たちから貰ったボールペン。
私はボールペンのペン先は0.38mmというこだわりがあるのですが
そのこだわりも考えてくれた、嬉しいプレゼントでした。
 
ただ、今も使うのが忍びなく、眺めては喜んでいます(^^)
 
普段は、父を認める素振りすら見せない子供たちですが、
年に幾度もない「いつも頑張ってくれてありがとう」という
贈り物と一緒に添えられる言葉は、また明日から頑張ろうという気持ちに
させてくれる子供たちの魔法の言葉です。
 
 
日々私も、特段頑張っていることを認めてもらいたいという気持ちで
何かに望んでいるわけでもないのですが、やはりこのような言葉を
聞いて嬉しくなるというのは、どこかに認められたいという気持ちが
強くあるのだろうと思います。
 
 
 
古い話になりますが、「三国志」の三国時代。
(私達のよく知るところは「三国志演技」としての小説ですかね)
 
劉備・曹操・孫権、三国の英雄と、英雄の没後、
三国をまとめる西晋の礎を打ち立てる司馬懿の歴史。
 
その歴史を伝える、正史 三国志 呉書の中で語られる、
名君孫権の下で19年も宰相職を務めた、顧雍という人物がいました。
 
その顧雍、どうやって19年もの長き間、孫権のもと固い信頼を
得ることができたのかという事に対し、正史三国志の中で
このように記されています。
 
 
 
「顧雍が武将や文官を任用するにあたっては、各々の能力が
その任務にふさわしいかどうかだけを判断の基準とし、
自分の感情に流されることがなかった。
ときに民衆の間に入って意見を求め、
時宣に適した施策を見つければ、みなひそかに孫権に上聞した。
その献策が用いられれば、孫権自身の発案によるのだとし、
用いられなかった場合には、絶対に人に知らせることがなかった。
孫権は、このことで彼を重んじた。」  
との記述。
 
前文は、そのようなポストにおいて、記述のような人物は
少なからず存在するのだろうと思うのですが、
興味深いのはその下文。
 
 
自分の手柄は周りに内緒で孫権に渡し、孫権に却下された
案件については、絶対に周りに言わない。
ようは愚痴を言わないということ。
もし却下された献策が、後々よい献策であったとなれば、
そこにいらぬ軋轢が、孫権と生まれる事を重々に承知していた
という事であろうと思います。
(名君孫権と謳われますので、可否の判断は顧雍も頷ける
ものが多かったのでしょうが)
 
 
このような処世術で19年も呉と孫権を支えてきた名宰相ですが、
ただひとつ、私はこの記述に不思議なことを感じます。
 
 
顧雍がひそかに上聞した事や、絶対に人に知らせなかった事が、
なぜ正史三国志に記されているのか?
 
 
 
・・・⁉ そうです。
考えられるのは、顧雍は心許せる誰かには話し、
孫権以外の誰かにも、孫権に対しての振る舞いや施策の立案力を、
認められていたということではないでしょうか。
 
 
上述したスタイルで孫権に重用された顧雍。
 
 
しかし私の推測が当たっているとすれば、
それはそれでリスクを負うはずですが、
それでも自分の功績を少しでも人に認めてもらいたいというのは、
いつの時代でも人間の深い欲求なのかもしれません。
 
人は様々な欲求を抱えています。
 
 
ただ、この世界に、もし一人だけになったとしたら、
ほとんどの欲求は無くなるような気がします。
 
そう考えると、「周りに認められたい」という気持ち。
 
これこそが、人の頑張れる原動力になっているのは
間違いないように思います。
 
子供たちから貰った、いつもありがとうの言葉。
日々の小さなことを認めてもらえる嬉しさ。
そして、相手に感謝し相手を認める気持ち。
 
子供たちに、日々の頑張りを認めてもらえることにより
あらためて大事なことに気付かされます。
 
 
さて、今年はどんな言葉が貰えるのか?
楽しみです(^―^* )
 
 
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