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「ヒューマンエラー」と「コミュニケーション」

2023-01-20
1月15日の日曜日。
 
曇り空ではありましたが、少し潮風にあたりたいと思い
堀江の砂浜を歩いていると、明らかに他の船と一線を
画する一隻の船を発見。
 
その船は、一種独特な雰囲気をもつ、
海上自衛隊の護衛艦でした。

遠く離れた場所でぼんやりとしか見えなかったのですが、
威風堂々とした船影に、妻と二人で「すごいねぇ」と
いいながら写真に収めます。
 
ただ、帰宅してからのニュースで知ったのですが、
どうも私達が見た船影は、先日瀬戸内海で座礁した
護衛艦「いなづま」が、尾道市にあるドックに
曳航されている、まさにその時のようでした。
 
たしかに写真をよく見てみると、護衛艦の傍に
小さな2隻の曳船らしきものが写っています。
 
 
後日の記者会見で、海上幕僚長が述べたことは、
「事故原因は運行面にあった可能性が高い」との事。
これは「人為的ミス」があった事を示唆した
という事になります。
 
日本を守る海上自衛隊の護衛艦も、重大事故を
起こしてしまい、自力走行できなくなった
この時ばかりは、瀬戸内海の航路を威風堂々と
航海する事はできず、護衛艦「いなづま」乗艦の
自衛官の方々は、小さな曳舟に引かれる様子に、
責任の重さを感じつつ肩を落としていた事でしょう。
 
 
私達夫婦そのような事はつゆ知らず、
あまり目の当たりにする事の無い護衛艦に
「すごいねぇ」を感じる平和な休日でしたが
このような事が起こると、少し頭をよぎります。
 
 
 
「人為的ミス」
人間の行為が要因となり起こされる失敗や誤り。
ヒューマンエラーと言われるものです。
 
今回の座礁事故も「人為的ミス」の可能性が高いよう
ですが、私達含め全ての仕事にも付きまとうものです。
 
大きな事故の多くは、一歩目の小さな「人為的ミス」
から始まります。
小さな集団、もしくは二人きりであれば、そのミスを
相手に問う事もコミュニケーションとして
容易に行われ、解決できたりしますが、
大きな集団、もしくは多数の人が集まれば、
「小さなミスを指摘するのは自分ではない」
皆がそう思い口を紡ぐと、
「誰も言わないからミスではない」
そう思ってしまう事も往々にあると思います。
(当然大きな集団の方が良い方向での抑止力もあります)
 
ヒューマンエラーは時として、重大な事故や
業務上のミスを引き起こしてしまいます。
 
ヒューマンエラーが起こる原因として
認知ミス・慣れ・知識経験不足・・・など具体的な
項目を上げ学ぶこともあります。
また人間がかかわる回数が多くなると、エラーが起り
やすくなるので、人工知能や機械化、システム化が
進められていますが、一般ではやはりまだまだ情報源や
方向性を決めるのは人間です。
 
そう思うと私達は普段から、自身が他者の行っている
業務に興味を持ち、気軽に手助けをしたり助言できる
関係を築けていれば、大半のヒューマンエラーは
未然に防ぐ事ができるように思います。
 
 
海上自衛隊のホームページを検索すると
護衛艦「いなずま」の乗員は約165名と記されています。
 
今日の航路は「何かおかしいな?」と気付いていた乗員
の方もおられたかもしれません。
 
ただ、それでも事故は起こってしまいました。
 
海上自衛隊のような精鋭部隊でも、集団心理の中に
ある個人というものは、良きにも悪きにもはたらいて
しまうといった事かもしれません。
 
ただそれは規模こそ違えども、私達のような
小さな会社でも往々にあります。
 
そもそも社会生活自体が集団生活です。
その中で交わされるコミュニケーションひとつで
自身の人生も、大きく変わります。
 
大きな事故に繋がる「ヒューマンエラー」も
「コミュニケーション」の取り方ひとつで防げる
ものであるとすれば、無料で手に入る「コミュニケーション」ほど、
万能薬でコスパのよいものはない気がいたします。
 
 
ただし人間社会では、この簡単な事が、考え方や立場
そして様々な心理に阻まれ、上手く機能しない事があります。
 
ただ難しく考えなくとも、皆が安全でミスせず
豊かになる方法の最善は何かということを考えれば
自ずと答えの近道が見つかりそうな気がいたします。
 
 
大昔より、人を正すのは人。
原点回帰ではないでしょうか。

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