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会うは別れの始め

2024-06-03
5月末日。
当社で65才を迎えた一人の社員さんが、
定年をもって退職いたしました。
人柄もよく、仕事に対しても真摯に向き合ってくれた
その社員さんに対し、会社をあずかる代表として、
私自身感謝の気持ちでいっぱいです。
 
奇しくもその日、6月より入社する新入社員さんから、
自己紹介を兼ねた、ご挨拶も行われました。
25才になるその方のご挨拶は、これからの
不安と希望が入り交じっておりました。
 
会社とは不思議なものです。
 
一つのチームにも関わらず、40年という人生の時間軸が違いもすれば、同じ日でも正反対の挨拶をする境遇が生まれるなど、開けてみたら何が起こるかわからない玉手箱のように感じます。
 
多様な価値観で形成される会社という組織では、
ともすれば、悩む事や辛いことがあるのも頷けます。
 
ただ、多様な価値観がなければ、良いものは出来上がり
ませんし、失敗に気付く事もありません。
 
目標は同じであれ、多様なプロセスが見えた時こそ、
会社という組織の意味が見いだせます。
 
何より、多様な価値観の中で一つのものをつくり上げた時全員で感じる達成感は、何事にも代えがたいものがあると思います。
 
また、人との交わりによりつくり上げられた
今日の社会では、日々善し悪しあるかと思いますが、
助け合って生きて行く本能をもつ人間にとって、
人との協力によって得られるものの方が多いはずです。
 
 
 
人は長い人生の中で、たくさんの出会いがあります。
されど、その中でどれほどが記憶に残り、
自身の人生に影響を与えるのかを考えた時、
ほとんどの人が、出会った多くの方々の名前すら、
あげられないのではないでしょうか。
 
人類学者ロビン・ダンバー氏によって提唱された
ダンバー数といったものがあります。
霊長類の脳の大きさと、群れの大きさには
相関関係があるという仮説です。
個人差は当然ありますが、対人に対しての認知的上限
の人数は150人程度だそうです。
 
相手のことを理解できたり、何かを共有できたり
する間柄は、そこから更に減るとの事。
 
そう思うと、会社の中で名前を呼びあい、
苦楽を共にしてきた同僚の存在や、日々お世話に
なっている方々は、私たちの人生の中で
大きな存在である事は間違いありません。
 
タイトルに記した「会うは別れの始め」のことわざ。
 
出会えば別れは必定。
 
だとすれば、必ず訪れる別れの為の準備が
必要だという事です。
 
そして、どう別れるかが大切。
 
ご縁あって出会う事はたくさんありますが、
別れる時寂しさを感じられるご縁は、
そう多くはないかもしれません。
 
 
そうだとすると、必ず訪れる別れの時、
お互いが寂しく感じる事のできる歩みが大切であり、
少しでも多くの人とそうなれば、
皆々幸せな人生だったと思えるのかなぁ…
と感じる、5月末日でした。
 
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